2005-08-01(月) 18:33:29
 いきなり ピーコックチェアだ。
PPMobler 社 NO-550 組み立て中。
かなり大きなクランプで 固めている。

2005-08-02(火) 18:51:35
 アームのパーツが組み立てを待っている。
上の段 手前は PP503 向こう側が PP62 下の段が PP518だろう。

2005-08-03(水) 17:59:31
 これは、テーブルの貫と脚部のパーツではないか と思う。
材料は すごく厳選された 極く良材ばかりだ。

2005-08-04(木) 18:38:58
 中央では円卓の組み立て。
左側には 先ほどの ピーコック。
スタッフの向こう側に ループチェアの輪が見えている。

2005-08-05(金) 17:21:09
 PP Mobler社のショアン専務。
足元に ループチェアの輪が 重なって見える。
次回は ループチェアのループ曲げ木の工程を紹介します。

2005-08-06(土) 19:04:45
 曲げ木治具です。
金属製。

2005-08-07(日) 16:16:56
 蒸気で熱するための装置。
これで、木材を十分に蒸煮しておく。

2005-08-07(日) 16:26:06
 蒸しタンクから取り出した丸棒を
 金属製の治具に 押し込むようにしていく。

 ※これはループチェアではなく、PP-66の間違いです。

2005-08-09(火) 18:46:02
 曲げた部分を 締め付け治具で 順序に固める。
熱いので、やけどをせぬよう 熟練を要するだろう。
腕力も必要。

2005-08-10(水) 18:51:13
 これで、セット完了。
あとは、治具にセットしたまま 乾燥してしまえば、
このまま成形できる。
これが、コンプウッド処理した材料かどうかは確認しないでしまった。 単に蒸気で熱処理しただけの木材なのかもしれない。

2005-08-11(木) 18:09:16
 PP Mobler社 専務 ショアン
足元にある積層材の説明。
同社では従来、このように積層した木材で アールのある椅子のパーツを製作してきた。
木目、色調を合わせるため、元々一枚の厚い材料から採れた薄板を 採れた順番に重ねて積層するという面倒な工程を、しっかりと自己管理して、すばらしい椅子を作り続けて来た。

2005-08-12(金) 17:53:40
 ショアンが この機械を操作して見せてくれた。
ループチェアの丸棒サンデイングマシーン。
こんな装置は どこにも売っていない。
ショアンが自分で製作した機械だ。
それにしても、向こう側に輪状に曲げて置いてあるのを、どうやってこの機械に入れるのか 不思議に思うでしょう。
コンプウッド処理した無垢材は、含水率が高い間は、何度でも、曲げたり延ばしたり できるのだ。

2005-08-13(土) 15:58:37
 これも 彼の特製の装置。
椅子の脚に 地獄ホゾ を掘り込む装置です。

2005-08-14(日) 16:04:58
 機械操作を見た時には 「解った、そうか!」よ思ったのでしたが、今 思い出そうとしても、どうしても、おぼえていません。
懸命な 読者のみなさんで、木工をやっておられる方々は理解できるかも知れません。

2005-08-15(月) 15:54:16
 加工済みの丸脚です。
どの仕口もショアンのアイデイアからの 加工装置で
製作されています。

2005-08-16(火) 13:12:24
 単軸の面取り盤。
いろいろな治具を用いて 駆使されています。
左側の丸棒状のパーツ、右側に積み上げた曲がったパーツは
無垢材の曲げ木。
“削り出し”ではなく、コンプウッド処理したもの。
かなりのパーツが コンプウッド処理になっています。

2005-08-17(水) 18:46:43
 パーツのストックヤード。
PP Mobler 社では、組み立て前の状態まで パーツ製作をして 品目ごとに 棚に乗せて ストックしています。
 どこの工場でも そうなのですが、自分の工房と比較しようがないほど キッチリ 整理できています。
どんなに小さな工房でも、整理整頓は大切ですね。

2005-08-19(金) 18:30:15
 各種パーツのストックヤードの片隅には
ご覧のように 除湿機が2台 据え付けてありました。
これで、ヤード全体の湿度を 調整しているのでした。
あるいは、もっと別な場所にも 設置されているかもしれません。

2005-08-20(土) 09:09:29
 PP Mobler 社2階のスタジオ兼ショールームです。
同社で製作する椅子が並んでいます。
オフィスも 同じ階にあります。
設計は ピーターセン社長夫人の ハンネ氏。

2005-08-23(火) 17:17:13
 スタジオの壁に掛けてある板。
 BRANDE と書いてある。 

2005-08-24(水) 11:02:23
 スタジオの壁面に掛かっている PP Mobler のスタッフ写真。
前列には 社長のアイナー・ピーターセン氏と息子のショアン。
後列の右から二人目か左から二人目が アイナー氏のお兄さんで 初代社長のピーターセン氏。
つまり、ピーターセン兄弟が ハンス.J.ウェグナー氏のデザインを形にするために起こした 工房の名前が PP モブラー社なんです。

2005-08-25(木) 14:23:17
 スタジオで 記念写真。

2005-08-26(金) 19:15:16
 PP Mobler の工場見学を終えたが、塗装工程をみる事が出来なかった。
「塗装は、塗料は?」と尋ねたら、「ソープだよ」と言うのです。
「ソープって?」「洗濯をするときに使う物だ」
「へ〜!」びっくりしました。
石鹸だと 永い事使っていて、汚れた時に 手軽にリフレッシュできるから だそうです。 それでも不思議そうな我々に アイナー社長が 「ショアン やって見せれば!」というので、実演してくれました。 実際、洗うんですね。

2005-08-27(土) 17:51:35
 これが ソープ。 筆者も町の雑貨屋で買ってきました。
香料、漂白剤、その他石油化学薬品などを含まない 昔からの洗濯石鹸に限る と、念を押されました。
 ところで、前ページで手伝っている若者は PP Moblerの研修生です。デンマークでは、3ヶ月単位で 研修生を受け入れる制度があります。彼も3ヶ月居たら 別な工房に移ります。
彼は、最初に会ったとき、たしかに“戸沢”と名乗りましたが、「奈良から来ました」というので、気にしていませんでした。
しかし、帰国する最後の晩、「君は、もしかして 戸沢 忠蔵の息子では?」と聞くと、「え!親父を知ってるんですか?」という。
日本で有名な “ヒノキ工芸”戸沢 忠蔵 氏の後継者だったのだ。
今年、彼から年賀状が届きました。日本に帰ってきたそうです。
ヨーロッパで5年ほど修行してきたから かなりの能力を身に付けて帰国したことでしょう。これからが楽しみです。

2005-08-29(月) 17:44:51
 26日は PP Mobler のアイナー社長が フリッツ ハンセン(FRITZ HANSEN)社に 案内してくれました。
ヒノキ工芸の戸沢君も一緒です。

2005-08-29(月) 17:49:18
 フリッツ ハンセン社は
アルネ・ヤコブセンデザインのセブンチェアを始めとする椅子を 機械による大量生産をしているので、我々には 全く 参考になるものではありませんでした。
一日 6千脚 という 大ロッドで生産してました。

2005-08-31(水) 17:00:17
 PP Mobler社のアイナー社長に 連れられて
今度は コンプウッド(COMP WOOD)のメーカーへ。
取締役自ら 案内してくれた。
実は 岩手県工業技術センターに コンプウッドの設備導入の計画があり、視察に訪れたためだ。

2005-08-31(水) 17:02:16
 まず、高温蒸気釜に木材を入れて
 内部まで十分水分を含ませる。

2005-08-31(水) 17:08:18
 蒸気で蒸した木材を この機械のシリンダーに入れる。
長さは3メートル。
あるいは、1メートルを3本でも可能。
これを 縦方向に圧縮する。3メートルの材料が2.4メートルまで、
実に60cm圧縮する。率にすると 80% になる。