2006-06-01(木) 14:43:58
 〔ネットショップ出品例-010〕
 ネットでお買い物 gooshopに出品掲載もしくは掲載予定の商品を紹介してます。
今後も、椅子類、クラフト商品など、当工房で製作されたアイテムをどんどん掲載していく予定です。請うご期待。
ネットショップは、こちらです。http://shop.goo.ne.jp/store/junboku/

2006-06-06(火) 16:51:32
 〔テーブル再生工程-01〕
 久しぶりに工房の中に入りましょう。
横浜のお客様からテーブル再生のご依頼です。「20年以上経つと、座卓は何ともないが、あぐら姿勢で座っているのが辛くなってきた。この座卓を、椅子に座って使うテーブルに作り直して欲しい」というご希望です。
記録を調べてみると、1982年です。樹種は栓(セン) サイズは1.5m です。 さっそく引き取りの手配をして、工房に到着しました。梱包を解いてみると間違いなく1982-1 と、純木家具、製作担当者の焼印が押してあります。

2006-06-07(水) 09:26:48
 〔テーブル再生工程-02〕
 最初に脚部の切断です。
このような足を、反り足(てりあし)形式と呼びます。

2006-06-08(木) 09:21:02
 〔テーブル再生工程-03〕
 つぎに、幕板を外します。

2006-06-09(金) 08:22:44
 〔テーブル再生工程-04〕
 吸い付き桟の奥の一部を手ノコで切り離します。

2006-06-12(月) 09:56:05
 〔テーブル再生工程-05〕
 吸い付き桟の終点のネジを外します。

2006-06-13(火) 10:01:06
 〔テーブル再生工程-06〕
 吸い付き桟を追い出します。
吸い付き桟は テーブル天板が反るのを 防ぎます。
しかし、空気中の湿度の変化による天板の幅方向の伸縮は
止めずに そのまま 自由に遊ばせておく 伝統工法です。

2006-06-14(水) 09:26:51
 〔テーブル再生工程-07〕
 目合わせ工程です。
吸い付き桟を追い出した跡に埋める板の木目を
テーブル天板の木目に極力合わせる工程です。

2006-06-15(木) 08:30:48
 〔テーブル再生工程-08〕
 二枚矧ぎの天板をはぎ口で切断します。
年数を経て それぞれの板が少しずつねじれがあり、
全体で平面にすると 薄くなってしまうため、二つに分けて、行います。

2006-06-15(木) 08:31:57
 〔テーブル再生工程-09〕
 切断完了。

2006-06-16(金) 08:32:04
 〔テーブル再生工程-10〕
 基準面をとった後、自動一面鉋盤で厚さを決める。

2006-06-16(金) 08:35:55
 〔テーブル再生工程-11〕
 次に 手押し鉋盤で 木端摺り(こばずり)をする。
つまり、矧ぎ口を平面に削る。

2006-06-17(土) 13:20:11
 〔テーブル再生工程-12〕
 雇い核(やといざね)工法の溝に接着剤を塗布する。
この溝の中には 二枚の板の接合を強化するための 核(さね)を入れる。

2006-06-17(土) 13:28:38
 〔テーブル再生工程-13〕
 旗金(はたがね)で 圧締して 二枚矧ぎにする。
このような頑丈な旗金を製作してくれる鉄工所も無くなった。
消耗した部品を交換しながら使ってきたが、その部品も供給が途絶えた。
日本工業の底辺を支えていた町工場、職人達が存在できなくなり
部品交換もできなくなると “もったいない”ことが随分起きてくるだろう。

2006-06-19(月) 11:14:57
 〔テーブル再生工程-14〕
 ハンディルーターを使って蟻溝を突く。
以前より深く、広く、蟻溝を突く。

2006-06-19(月) 11:16:24
 〔テーブル再生工程-15〕
 蟻溝に木工ボンドを塗布する。

2006-06-19(月) 11:18:29
 〔テーブル再生工程-16〕
 予め 目合わせしておいた 板を 押し込み、圧締する。

2006-06-21(水) 08:35:29
 〔テーブル再生工程-17〕
 耳部分の漆をブラシで落とします。

2006-06-21(水) 08:36:41
 〔テーブル再生工程-18〕
 手鉋削り。

2006-06-21(水) 08:37:47
 〔テーブル再生工程-19〕
 サンディング。

2006-06-21(水) 08:40:57
 〔テーブル再生工程-20〕
 一週間の漆工工程を経て 完了しました。
これは、座卓の時のおもて面だった方。

2006-06-21(水) 08:46:00
 〔テーブル再生工程-21〕
 そして、こちらの面が 座卓の裏面だった方。
ある程度 木目を合わせているので あまり目立たず仕上がっています。
これで、両面使用可能な フリーテーブルに 再生されました。

2006-06-21(水) 08:47:26
 〔テーブル再生工程-22〕
 埋めた部分をアップしてご覧下さい。

2006-06-26(月) 15:47:21
 〔摺り漆出張メンテナンス-001〕
 留守にして 空いてしまいました。
21日から上京して 摺り漆のメンテナンスに行ってました。
このお宅の事は、『室内』No-478号の28ページに載っている。1988年8月にフリーテーブルとベンチをお買い上げいただきました。そのテーブルが届いた晩に“テーブル開き”に呼ばれました。
新築されてから10年ほど経ってましたが、気に入る家具が無く、買わずに暮らしておられました。なんでも新築当事に床板を無垢にしたかったが、無理と言われて楢の突き板を貼ったそうで『無垢では無理なんでしょう?』『いやいや、4年間待ってもらえるなら作りましょう』と約束をして、1992年7月に納入したものでした。

2006-06-26(月) 15:55:57
 〔摺り漆出張メンテナンス-002〕
 冬の日差しがリビングの三分の一ほど差し込むため、その部分の漆が弱くなり、色も薄く変わっています。
そのため、床板とテーブルに2回の摺り漆を施して欲しいというご希望です。昨年、そのお話を伺い「来年の6月下旬、梅雨時にやりましょう」というお約束をしました。
まず、床板を中性洗剤を薄めて洗い、濡れタオルで洗剤を洗い、しぼりタオルで拭きとって、床板洗浄をします。テーブルも同じです。

2006-06-27(火) 12:00:49
 〔摺り漆出張メンテネンス-003〕
 フリーテーブル天板を洗浄した後 濡れタオルを当て、アイロンを最高温度にして、天板の表面で沸騰させて蒸し、食卓使用時の油汚れを浮き立たせて 磨く。

2006-06-28(水) 08:23:02
 〔摺り漆出張メンテナンス-004〕
 翌日 室内の温度・湿度に合わせて 生漆を調整。

2006-06-28(水) 08:24:42
 〔摺り漆出張メンテナンス-005〕
 天板の片側に 生漆を刷毛で塗る。

2006-06-28(水) 08:26:53
 〔摺り漆出張メンテナンス-006〕
 乾かないうちに満遍なく摺り込む。
そのあと、むらが無いように 丹念に拭き取る。

2006-06-28(水) 08:28:42
 〔摺り漆出張メンテナンス-007〕
 残り半分を 間髪を置かずに 塗り進める。

2006-06-28(水) 08:31:18
 〔摺り漆出張メンテナンス-008〕
 満遍なく摺り込み、その後 拭き上げる。
これで テーブルの片面 1回の工程が終了。
翌日 乾燥を確認したら 繰り返す。

2006-06-29(木) 10:28:29
 〔摺り漆出張メンテナンス-009〕
 床板の一部を塗っておいて、天板を柱に立てかける。

2006-06-29(木) 10:29:59
 〔摺り漆出張メンテナンス-010〕
 これから 床板を塗るため 二人分の生漆を調整する。

2006-06-29(木) 10:34:23
 〔摺り漆出張メンテナンス-11〕
 漆を塗る、摺り込む、拭き取る。
これを繰り返しながら お昼まで。 昼食時間30分ほどを休んで 続行。

2006-06-29(木) 10:39:34
 〔摺り漆出張メンテナンス-12〕
 1日目の 摺り漆を終えて 帰るときは 足・腰がきつかった。
2日目も同じ工程を繰り返し、更に寝室の一部もメンテナンスして ようやく ホっとしました。

2006-06-30(金) 15:33:10
 東京でのメンテナンスを終えて 盛岡まで帰ってきました。
材木町通りは “よ市”の真っ盛り。
近郷近在の 野菜、漬物、山から海産物まで直売です。
この写真は東方向。

2006-06-30(金) 15:37:19
 こちらは 西方向。
ダンゴ、饅頭 いろいろ 食欲を満たすものまで 出ています。
材木町通りの商店でも、通常の商品のほかに “よ市”向けに 工夫した 商いをしています。

2006-06-30(金) 15:38:21
 ここは、純木家具ショウルーム。
何か 催しが あるようです。

2006-06-30(金) 15:46:21
 『平栗窯陶展』ひらくりがま 陶展。
岩手県紫波町の関口憲孝さん、好美さん夫妻の展覧会。
関口さんは石川県立九谷焼技術研修所に入学。その後、加賀市在住の陶芸家 中村久一さんに7年間師事して越前焼を学んだ。

2006-06-30(金) 15:49:23
 04年4月に故郷に帰り、窯を構えた。
展覧会は、7月2日までで終了する。