2009-03-02(月) 14:37:02
 『顧客預かり材の加工』
 2008年11月初旬に、“2008木の家具展”を開催した際、浅草の“純木家具 西岡”のお客様宅に同行し、納戸に寝かせておいたケヤキの古材を拝見しました。
「この木で どんな物ができますか?」ということで、すぐにその場で ラフスケッチを示しました。「ぜひ お願いしたい」ということで、展覧会終了後“純木家具西岡”からケヤキ材を預かり、帰りにトラックに積みました。
この写真は、岩泉の工房で 並べてみたところです。

2009-03-02(月) 14:42:56
 『顧客預かり材の加工』
 預かり材のうち、メインのテーブルになる厚材は、かなりの反りとねじれが強く、厚さが助かりそうがないので熱矯正プレスを使用して矯正します。
温度130度で、処理時間30分。

2009-03-02(月) 14:44:55
 『顧客預かり材の加工』

 これで、反りとねじれが矯正されて、厚さも十分仕上がります。

2009-03-03(火) 10:58:30
 『顧客預かり材の加工』

二枚矧ぎの天板提案。

2009-03-03(火) 10:59:28
 『顧客預かり材の加工』

三枚矧ぎの天板提案。

2009-03-03(火) 11:04:28
 『顧客預かり材の加工』

二枚矧ぎ、三枚矧ぎの写真を添付送信。
ご検討をいただいた結果、二枚矧ぎに決定。
ここで、完成予想の写真を加工して、浅草の“純木家具 西岡”に送信。

2009-03-03(火) 11:05:26
 『顧客預かり材の加工』

製作図面を作成して添付。

2009-03-04(水) 13:16:00
 『顧客預かり材の加工』

加工、木地完成の後、漆工工程に入る。

2009-03-04(水) 13:17:50
 『顧客預かり材の加工』
 摺り漆工程を5回繰り返して、座卓が完成しました。

2009-03-04(水) 13:19:43
 『顧客預かり材の加工』

 予想通りの仕上がりです。
お客様の納戸で寝ていた古材から、立派な座卓ができました。

2009-03-04(水) 13:22:12
 『顧客預かり材の加工』

 この板で、ナチュラルな ハガキサイズのフレームを
という予定でしたが、虫食いの穴が多数あります。

2009-03-04(水) 13:24:08
 『顧客預かり材の加工』

ズームアップして、浅草の“純木家具 西岡”に写真を送信。
やはり、これでは ダメ!

2009-03-06(金) 08:48:26
 『顧客からの預かり材の加工』

もうひとつ、隣の板を見て、これはどうか?

2009-03-06(金) 08:50:35
 『顧客からの預かり材の加工』

これも やっぱり 虫が喰っている。

2009-03-06(金) 08:52:10
 『顧客からの預かり材の加工』

丸太のときの干割れもある。

2009-03-06(金) 08:54:33
 『顧客からの預かり材の加工』

写真をメールで送ったところ「虫食いを除いて、割れはOK]との事絵はがきサイズで、窓を刳りぬくことになった。

2009-03-06(金) 09:04:06
 『顧客からの預かり材の加工』

座卓の天板に選ばれなかった2枚の板。

2009-03-06(金) 09:07:32
 『顧客からの預かり材の加工』

切り墨を引く。

2009-03-06(金) 09:08:33
 『顧客からの預かり材の加工』

この墨で 裁断する。

2009-03-06(金) 09:11:12
 『顧客からの預かり材の加工』

鋸刃に合わせる。

2009-03-06(金) 09:12:06
 『顧客からの預かり材の加工』

切断中。

2009-03-06(金) 09:13:07
 『顧客からの預かり材の加工』

切断完了。

2009-03-06(金) 09:14:06
 『顧客からの預かり材の加工』

木口を切る。

2009-03-06(金) 09:15:31
 『顧客からの預かり材の加工』

長さを決める。

2009-03-06(金) 09:16:52
 『顧客からの預かり材の加工』

これで、本棚の方立て 左右が採れた。

2009-03-07(土) 12:28:55
 『顧客からの預かり材加工』

これが、本棚の図面。
預かり材からは、本棚(大)の方立て2枚しか採れず、
棚板は、工房の手持ち在庫から使用。
本棚(小)は、ずべて工房手持ち材を使用した。

2009-03-07(土) 12:30:32
 『顧客からの預かり材加工』

 これが、本棚(大)の方立て2枚。

2009-03-07(土) 12:31:41
 『顧客からの預かり材加工』

 こちらが プチ本棚の方立て2枚。

2009-03-07(土) 12:34:23
 『顧客からの預かり材加工』

 製作は職人頭の 千葉 。
幕板を止めるホゾ穴を掘っている所。

2009-03-07(土) 12:35:34
 『顧客からの預かり材加工』

 サンディング加工。

2009-03-08(日) 14:17:44
 『顧客からの預かり材の製作』
 焼印のセッティング。
製作No 製作者、樹種等を明示する。

2009-03-08(日) 14:19:14
 『顧客らの預かり材製作』

本棚(大) 組み立て。

2009-03-08(日) 14:20:34
 『顧客からの預かり材製作』

 本棚(大) 木地完成。

2009-03-08(日) 14:22:22
 『顧客からの預かり材製作』

 プチ本棚の組み立て。

2009-03-08(日) 14:23:30
 『顧客からの預かり材製作』

 プチ本棚の木地完成。

2009-03-10(火) 09:25:14
 『顧客からの預かり材製作』

 本棚 大小 塗装完了。

2009-03-10(火) 09:27:08
 『顧客からの預かり材製作』

 座卓、本棚、等 製作した残り材。

2009-03-10(火) 09:28:28
 『顧客からの預かり材製作』

 木採り進行。

2009-03-10(火) 09:29:35
 『顧客からの預かり材製作』

 座板5枚分が、限界でした。

2009-03-10(火) 09:30:45
 『顧客からの預かり材製作』

 最後の残りで 脚を採る。

2009-03-10(火) 09:32:14
 『顧客からの預かり材製作』

 組立工程。

2009-03-10(火) 09:34:34
 『顧客からの預かり材製作』

 これで、ケヤキの預かり材は、一切消化した。
三角スツール 5脚で完了。
あとは、浅草の“純木家具 西岡”経由でお届けです。

2009-03-11(水) 09:33:34
 【ご購入のお客様からの声】
テーブルをお買い上げいただいた 盛岡市のHさんより「購入いたしましたテーブルは 毎日眺めて良し、使って良し、大変満足しております。やがては椅子も揃えたいと思いますが、またあとになりそうです。
また、家族と相談のうえ 足を運ぶかもしれません。
どうぞ、よろしくお願いいたします」
このたびお買い求めになったきっかけは、“引っ越したから”、純木家具に決めた理由は“国産の木だから”“手づくりだから”“オーダーで作ってもらえるから” このたびのご来店のきっかけは“以前から興味があった”ということでした。
 

2009-03-12(木) 08:49:21
 『岩泉の工房 今日の情景』

 工房では、Sさんが なにやら変わった仕事をしている。

2009-03-12(木) 08:50:43
 『岩泉の工房 今日の情景』

 溶接機を持ち出して、何をしているのだろう。

2009-03-12(木) 08:52:30
 『岩泉の工房 今日の情景』

 これは、古いボール盤ですね。
ボール盤を 何か別の用途に改造しているようです。

2009-03-12(木) 08:56:47
 『岩泉の工房 今日の情景』

 自動車がパンクしたとき 車体を持ち上げる“ジャッキ”を
ボール盤のヘッドに取り替えて、ジャッキプレスを製作したのです。
椅子の組み立て等 小型の家具を組み立てる際に大いに役立ってくれることでしょう。
木工と、鉄工を併せ持つ 職人の特技発揮です。

2009-03-13(金) 08:57:50
 『岩泉の工房 今日の情景』

 東京のお客様から、タモ材の机の注文がありました。
150cmの長さをご希望で、170cmが採れる原板を使用します。
写真の向こう側は、素晴らしい“縮み杢”が入っています。

2009-03-13(金) 08:59:44
 『岩泉の工房 今日の情景』

 元木口です。
中心に 割れ止めのため、“カスガイ”が入っています。

2009-03-13(金) 09:06:06
 『岩泉の工房 今日の情景』

 末木口です。
切れ端から、全体に縮み杢が入っている部分で、2輪挿しか3輪挿しを作って、“おまけ”にプレゼントすることになりました。

2009-03-16(月) 10:41:11
 『岩泉の工房 今日の情景』
 
 2月に落札したクルミの丸太が入荷しました。

2009-03-16(月) 10:42:30
 『岩泉の工房 今日の情景』

 早速、製材作業開始です。

2009-03-16(月) 10:47:23
 『岩泉の工房 今日の状況』

 製材した材は、元の丸太の形に積み上げます。

2009-03-16(月) 10:50:57
 『岩泉の工房 今日の状況』

 用途は、テーブル天板、椅子の座板、背もたれ、足材、
そして、丸太の大きさ、素性から判断して、箱物用と5種類に挽き分けています。

2009-03-19(木) 17:46:24
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 工房のそばに B&G海洋センターがある。
プール、体育館、武道場を備え、町民のスポーツ振興に大いに役立っている施設だ。
その斜面には、ケヤキ、ニレ、イタヤカエデ、アサダ、等々、落葉広葉樹が自生していた。

2009-03-19(木) 17:48:09
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 毎日、工房に行き来するとき、ここを通る。

2009-03-19(木) 18:21:18
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 最近、この斜面で、小径木を伐採しているのを目にした。
ははあ 昨年は“マイマイガ”が大発生して、自分も生まれて初めて“マイマイガ”なるものを意識したのだが、このセンターの建物の壁面一面、そして周辺の立ち木に無数の卵塊?を産み付けた。
「それで、小径木を一掃するところなんだ」と思って通り過ぎた。
今日は、大径木も、かなり伐採しているので、斜面の上に上ってみた。

2009-03-23(月) 09:29:04
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 なるほど、幹の周囲に、マイマイガの卵塊が産み付けてある。

2009-03-23(月) 09:32:32
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 結構な大木5本の切り株だ。
こちら側は、ケヤキの切り株。

2009-03-23(月) 09:35:48
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 反対方向から、切り株を見る。
向こうの建物は、農協の資料倉庫。

2009-03-23(月) 09:39:16
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 細かい枝條が集められている。

2009-03-23(月) 09:40:10
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 これは、ケヤキの大きな切り株。

2009-03-24(火) 14:07:07
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 広場には、伐採した枝や 小丸太が集められている。
これらは、木材チップ用、ストーブ用の薪になる。

2009-03-24(火) 14:11:04
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 東側斜面は、既に伐採済み。
枝條だけが残された状態。

2009-03-24(火) 14:18:54
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 プール脇の広場には 太目の製材用材が並んでいる。

2009-03-24(火) 14:20:53
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 これが最も太い ケヤキです。

2009-03-24(火) 14:22:15
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 ケヤキに続いて 右側にあるのは、楡(ニレ)。

2009-03-26(木) 08:13:58
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 ニレは、既に水をたっぷり吸い上げていて、切り倒したら
木口から 水が 流れ出し、濡れている。
ケヤキは、まだ、乾いたままだ。

2009-03-26(木) 08:16:13
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 合計 9本 用材になる。
伐採業者に掛け合い、譲られることになった。

2009-03-26(木) 08:20:54
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 新たに伐採した 細い立ち木や 枝等を パルプ材、薪等に整理している。

2009-03-26(木) 08:22:40
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 まだ残っている伐倒木を、ワイヤーで引き寄せ。

2009-03-29(日) 13:17:31
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 細かい枝條は、町役場の車に積んで処理。

2009-03-29(日) 13:18:56
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 枝條も、片付けて 

2009-03-29(日) 13:31:48
 『BGセンター周辺の立ち木伐採』

 斜面に大木が生い茂り、強い風が吹く日は ものすごい音を立て、小枝が吹きちぎれて落下したり、恐い思いをしながら通った通勤路。
春には ヤマブキの花が彩りを添え、秋には ケヤキ、ニレ、ミズナラ、コナラ、カエデ、アサダ、ハシバミ、等の葉が紅葉して落ち葉となって彩りを添え、季節の潤いを感じさせてくれた。
今は、すっかり片付いた。
木々の切り株は、これから どう 対応していくか? また、茂みに落ちた木の実が、どれだけ芽を出し、成長してくるか?
これからも、観察をしながら、お知らせをしていく予定です。