2009-06-01(月) 10:56:46
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 ケヤキの素性の良い丸太のものを狙って、

2009-06-01(月) 10:59:36
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 お盆を仕込む。
なま材のうちに、彫りこんで、天井裏で静かに乾燥させる。
今年、仕込みが出来たのは、12枚だった。

2009-06-01(月) 11:04:29
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 エンジュの小丸太。
エンジュは、木辺に鬼と書く。魔除けの意味もあり、床柱に珍重される。
また、縁樹・延寿と書いて 目出度い意味合いもある。

2009-06-01(月) 11:06:16
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 エンジュの小丸太を製材工程に運ぶ。

2009-06-01(月) 11:07:42
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 製材機で、縦割りに加工する。

2009-06-01(月) 11:09:19
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 縦割り完了。 これを、乾燥させる。
グリーンポケットの材料になる。

2009-06-01(月) 11:10:39
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 今度は、エンジュの年輪挽き。

2009-06-01(月) 11:12:28
 【岩泉の工房で、材料の仕込み】

 年輪挽き完了。 これは、年輪時計になる。
秋には、これらが製品になって、お目見えします。

2009-06-04(木) 16:44:40
 【お客様からのお便り】
 書斎用の机をご注文戴いた 千葉県 松戸市のHさん。
 
 先日は書斎用机を作っていただき、ありがとうございました。
私は今の家に落ち着くまでに何回住まいを換えたことでしょう。
学生時代、独身時代はもちろんのこと、所帯を持ってからも、たとえ二間しかない家に住んでも、書斎、もしくは書斎コーナーを持って過ごしてきました。
それに伴い、机も何台も換わってきました。 思えば、それぞれに愛着はありますが、今回巡り合った机は 最高で、本当に良いものを作っていただいたと感謝しています。
この机と あと何年付き合うかわかりませんが、多分、死ぬまで付き合うことになるでしょう。
机の置き場所、書斎の一隅を見ていただきたく、写真を同封します。
 

2009-06-04(木) 16:50:09
 【お客様からのお便り】
 カウンターテーブルをお買い上げ戴いた宮城県の O さんから。

 ぬくもりのある とても素敵なテーブル ありがとうございました。
丁寧に仕上がっておりました。
本当に ありがとうございました。
 

2009-06-05(金) 11:04:15
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 過去5年間 千葉大学デザイン系の学生・院生を対象に、“純木家具デザインコンペを開催してきました。
夏休みが終わった10月初旬に応募締め切り、審査、個人別の講評を付けて返送。12月弊社の東京展開催時に表彰・賞金授与式を行ない、翌年4月に東京展を開催するときに、デザインをカタチにして発表という、大変に忙しい5年間だった。

2009-06-05(金) 11:13:59
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 5年間の反省を元に、今年からは本格的に“産学連携”という形で商品開発に取り組むことになりました。
 5月15日 第一講として、『“木”このふぞろいな素材でモノ作り』というタイトルで、デザイン学科35名を対象に、相対的な講演を行いました。

2009-06-05(金) 11:16:16
 【千葉大学デザイン学科との連携】

 研究室に預かってもらっている 家具の仕口の説明。
仕口とは、木組みの方法です。

2009-06-05(金) 11:31:21
 【千葉大学デザイン学科との連携】

 今年から、予め、個別の指導を行うことになりました。
過去には、あまり知識が無い状態でコンペに応募して、思いがけないアイディアが出るかという期待もあったのですが、今年からは、しっかり知識を与えて、個別の相談を受け、学生がプレゼンティションを行い、その場で審査し、優良なデザインについて製作するということになります。
製作するデザインをした学生は、基本的には岩泉の工房に来てインターンシップを行います。
製作の現場に居て、製作担当の職人とデイスカッションし、製作工程を見る。そこから、デザインを変更したり、改良したりという、更なる向上が見込まれることでしょう。

2009-06-05(金) 11:39:22
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 今年の発表の場は、日本建築学会・建築会館のギャラリーで開催します。
過去5年間の入賞デザインの有望な作品を製作するとともに、今年度の入賞デザインも出来る限り発表します。
12月14日〜19日の予定。
仮称『純木生まれの家具デザイン〜岩泉純木家具と千葉大学デザイン学科との産学連携の試み(監修・清水 忠男)』

2009-06-06(土) 16:40:10
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 この表題と直接の関係は無いのですが、四国中央市の方から問い合わせのメールが入りました。「フィンランドの事を紹介している“Tori - 第3号”で見たのですが、Mikko Mertz さんの三角スツールを、国内で買えるところを教えてください」ということです。
「Mikko の三角スツールは知ってるけど、私が認識しているものと、あなたが見ているものとが同じデザインなのか確認したい」と応えました。
さっそく、メールに添付してくれたのが、この雑誌です。

2009-06-06(土) 17:13:11
 【千葉大学デザイン学科との連携】

 なるほど、Mikko の三角スツール そのものです。
Mikko Merz が正しい名前ですが、少し海外にも名前が知られてきて、読みやすいように、“Mertz" としたのでしょう。
彼が、岩泉に来たのは、2000年の1月末でした。1999年に彼の居た会社 “NIKARI”社の社長で、デザイナー・木工家 Kari・Virtanen氏が、岩手と北欧のデザイン交流の講師として来た際、工房を見て、「お互いに若い者を交換して鍛えよう」ということで、第1号ということで、彼が修行に来たのでした。4月の中旬まで居ましたが、3月に、韓国ソウル市で “フィンランド・工芸デザイン”が開催され、彼も参加し、そのときのカードをもらいました。

2009-06-06(土) 17:24:27
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 “NIKARI”は、大勢の工芸家が住んでいて、協同組合を結成し、連携しギャラリーを運営している有名な工芸村“Fiskars”にあります。Fiskars社が、260年前に鉄工場を始めた記念の土地で、昔の社宅が、今は工芸家の住みかとなっています。“NIKARI”の Kari氏は、組合員60名のころ、リーダーとしてまとめていた人物です。

2009-06-06(土) 17:36:59
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 Mikko には、特に鉋(かんな)と鑿(ノミ)の研ぎ方、使い方を仕込みました。Mikko の父親もデザイナーで、Rudi Merz といいます。
彼は、通常、“NIKARI”に居て、Kari 氏の協力者です。Rudiデザインの椅子も、かなり有って、ニカリ社で生産しています。
Kari も、Rudi も、私の1年若く、同年代ですから、一緒に日本酒を呑みました。Mikko が 4月に帰った後、5月には、こちらのスタッフ 達也君が “Fiskars”の“NIKARI”で修行してきました。

2009-06-06(土) 18:36:07
 【千葉大学デザイン学科との連携】
 NIKARI の代表的な椅子。大人用と子供用。
2001年、岩手県立美術館開館時に設置されました。
KARI VIRTANEN のデザインです。
大人用は、監視員用の椅子として25脚ほど、子供用は図書室に4脚、ベンチは2脚、Kari さんから輸入して納入させていただきました。

2009-06-08(月) 11:33:28
 【岩手県立美術館のベンチセット】

 岩手県立美術館には 県産のオニグルミで製作したベンチセットがあります。
美術館の設計をした 鞄本設計の担当者とデザインの協議を重ね、隠し蟻組で座板から両脚まで木目通しのベンチを製作しました。
2個のベンチの間には、正面から見ると棚板が渡してあるように見え、実は、小型の隠し蟻組ベンチが組み込める仕掛けのセットです。

2009-06-08(月) 13:39:17
 【お客様からの通信】
 先日、クルミのテーブル、椅子をセットでお買い上げいただいた盛岡市 駅前北通りの I さんからです。
 この度は 素敵な家具を ありがとう。ございました夫婦で 店頭で見て 大変気に入り、購入したのですが、
娘たちにも“とても落ちつく〜”と好評です。
部屋の雰囲気が一変して とても おだやかな気持ちになります。
大切に使っていきたいと思います。
どうも、ありがとうございました。

2009-06-10(水) 09:59:46
 【南青山 ノエン の仕事】

 弊社の特約店 ノエンから 仏壇脇の箱物の注文がありました。
観音開きの扉 ロッカー もしくは クローゼットです。

2009-06-10(水) 10:01:53
 【南青山 ノエン の仕事】

 左脇に置く 縦長のチェスト。
材料の樹種は、ケヤキです。

2009-06-10(水) 10:13:14
 【南青山 ノエン の仕事】

 ノエン により、納品設置が完了しました。
屋久島の 屋久杉で製作された仏壇の両脇に
岩手のケヤキが納められました。
このような 特別注文のできる 南青山の ノエンにもご来店ください。
住所:港区 南青山 5-6-24

2009-06-17(水) 14:20:02
【南青山 ノエン の仕事】

 ノエンを通じて ご注文をいただいた 相模原市の S さんよりご感想のお便りを戴きました。
「新しい家にこの机を迎えるため オーダーしたときから 首を長くして待っておりました。遠い所まで来てもらい 想像以上の 素敵な机に大満足です。
毎日、海を見ながら 机をなでております。木の暖かみ と やさしさが いやしてくれます。Noen でのオーダー以来 ずいぶんとお手数をお掛けいたしました。あのときに この木と出会えて本当に良かったです。
搬入に 少々 難儀いたしましたが、無事に2階リビングの定位置にすわってくれました。
大切に ずっと使いつづけていきます。 ありがとうございました。」
 Sさんは “机”と仰られていますが、W220cmもあり、ブックマッチの2枚ハギの魅力的なオニグルミのテーブルです。

2009-06-17(水) 14:41:05
 【岩泉 工房の仕事】

 4月に 田中八重洲画廊で開催したとき マガジンラックをご注文 いただいた 横浜市の S さんの お便りを紹介します。
 「マガジンラック、どうも有難うございました。
写真で見た以上に 木目が綺麗で とっても気に入りました。
年月とともに変化していく色も 楽しみです。ずっと大切に使っていきたいと思います。
明日、郵便局へ振り込みに行ってきます。
素敵なマガジンラックを作って頂き 有難うございました。
 S さんのマガジンラックは、ご希望により イタヤカエデの純白の部分で製作しました。オイル仕上げで、使い込んでいくと、淡い黄色味をおびて、何とも親しみ深い味わいが出てきます。

2009-06-17(水) 16:56:16
 【千葉大工学部との産学連携】
 5月15日に デザイン学科の学生30名に講演と、具体案のできた学生8名に個別のアドバイスをしましたが、2回目の6月12日 いよいよ学生の プレゼンテーションがありました。学生が、図面とレンダリングを説明し、清水名誉教授、原準教授、そして、私が質問、評価、採点を行いました。

2009-06-17(水) 17:03:03
 【千葉大学工学部との産学連携】
 学生は、熱心に取り組んだようで、ミニチュアも作成してました。
3名の採点を合計して、採用と決定したデザイン 6点は、学生が、更に吟味して、原寸図面を作成、ミニチュアモデルも、一層吟味して岩泉での製作に立会い、12月14日からの発表会に出品します。

2009-06-26(金) 14:57:15
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 今年で28回を数える 木工家5人展の打ち合わせ会は、青梅の野崎さんが幹事役。
AM 10:30青梅線 小作駅に集合。早めの昼食を取るため『井中居』へと移動。ここは、明治初期に建てられた 格子の美しい屋敷を改装した かいせき料理のレストラン。「井中覗星」“井の中の蛙は 小さな井戸という窓から空を見る。蛙は それが空というものだと信じている。しっかりと木を組んだ屋敷を 丹念に磨き、使い込んだ 凛とした、そして どこか馴染み深い雰囲気に、ジョージ・ナカシマの椅子、使い込んだ松本民藝家具など、配しているたたずまいは、せわせわした社会で疲れた心を癒してくれる。
井中居は、写真撮影を控えて、雰囲気を楽しんだ。
ここに掲げた写真は、同じオーナーが経営する『燈々庵』。すっかり同じコンセプトで、ギャラリーも併設。この日は、“時代 花篭展”を開催していました。

2009-06-26(金) 15:02:16
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 “燈々庵”ギャラリーの隣には、喫茶コーナーがあります。
この部屋に 一歩 足を踏み入れると すごく落ち着きます。
床の間には、竹の子と、竹をあしらった花器に 生けられた花が
おだやかに 迎えてくれました。

2009-06-26(金) 15:16:39
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 床の間から 左に眼を振ると 低めの窓からみえる庭が何ともいわれぬ
いい感じ。でしょう?! 

2009-06-26(金) 15:20:51
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 目の前には、腕の良い職人が 技を振るった カウンターがあります。
2枚の板を への字に 並べてあり、 この上で抹茶でもいただいたら、素敵だと思います。

2009-06-28(日) 10:13:44
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 床の間の 右脇には こんな飾り棚が。
何か ザクザク という感じの荒削りしたような ラフな仕上がり、それが 何とも言われぬ いい感じだった。

2009-06-28(日) 10:16:20
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 庭に出る。
建物の外壁が 下見板。これも いい感じ。

2009-06-28(日) 10:21:30
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 庭に 枕木みたいな もっと長い木の角材が 敷いてある。
なるほど 木の上を歩けるので、雨が降って ぬかるんだり、靴が汚れることが無い。
しかも、雑草が生い茂るのを防ぐ役割にもなるんだ。
とても 風情があって いい景観だった。

2009-06-28(日) 10:24:52
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 “黒茶屋”という看板がある駐車場に 野崎さんが車を停める。
続いて、井崎さんの車も。

2009-06-28(日) 10:28:33
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 黒茶屋の門を見て、左手前に “茶房 糸屋” とある。
結構 暑い日で、のども渇いたので、ここで一休み。

2009-06-29(月) 08:30:05
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 “茶房 糸屋”で休憩。
左手前が、今年の幹事役、ドライバー役 野崎さん。

2009-06-29(月) 08:32:06
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 いよいよ 黒茶屋の 門をくぐる。

2009-06-29(月) 08:35:12
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 坂道を下って 少し左に曲がったところに 大きな水車が回っている。
直径5mは あるだろう。 いや、6m あるかな?

2009-06-29(月) 08:37:38
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 水車を回した水が 流れ落ちる先は 秋川渓谷だ。
上の道路から 秋川渓谷への斜面に位置している。

2009-06-29(月) 08:43:50
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 小路の曲がりに 東屋がある。
次第に陽が陰り 林で薄暗くなった中に ほのかな灯りを灯す風流な東屋だ。

2009-06-30(火) 18:16:31
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 さらに 小路を下りて行くと、渓谷にテラスのようにせり出して、涼み処が設けられている。

2009-06-30(火) 18:18:13
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 上に向かう小路にも なかなか いい風情だ。

2009-06-30(火) 18:34:59
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 次は、真木テキスタイル・スタジオの“竹林shop"
真木千秋さんの 深く 広い フィーリングでデザインされた
布、紡ぎ、染色、久留米絣、そして インドで織られ、制作された衣服など、展示・販売されている。
私達が訪れた日は“KHADI”の日常着展示会でした。「30色の夏の光に映える カディの日常着。手回し糸車のガンディーチャルカで ふっくら紡がれた糸は 肌に さらりと感じます」
「2色の布を組み合わせた スカートやワンピースなども並んでいます」 

2009-06-30(火) 18:36:35
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 竹林CATE は、6月中旬から予約制になるそうです。

2009-06-30(火) 18:39:49
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】

 面白いものを見せて頂きました。
アーム式の雨よけです。
私も、以前から、トラックに荷物の積み下ろしをする際に
こんなものがあれば 便利なんだが と、いつも思っていましたが、ここで、現実に 有ったんです。

2009-06-30(火) 18:49:28
 【2009木の家具展 打ち合わせ会】
 このあと、オーストリア式 薪を焚いて 焼く 手づくりのパン工房や、レストラン MAYUGURA“繭蔵”を訪問するも、休業日だったり、約束の時間を1時間もオーバーして 野崎さんのお宅に到着しました。
奥様手づくりの料理を 一杯揃えて 待っていてくださいました。
私は、写真を撮るのも忘れて、すっかりご馳走になってしまいました。
夕食後、野崎さんは アルコールを飲まずに 男性メンバーが宿泊する“簡保の宿”まで車で送り届け、自分も宿泊されました。
一風呂浴びたあと、今年11月の“2009木の家具展”のテーマ・サブタイトルの相談をして、零時半 終了しました。