2009-10-03(土) 09:12:08
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 次は 入君の“家族を大切にするイス”
試作段階での問題点 説明を聞く。

2009-10-03(土) 09:14:32
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 自分で座ってみる。
脇に 幼児が座る余地が ちょっと狭すぎるんでは?

2009-10-03(土) 09:16:02
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 同行のメンバーのアドバイス 協議。

2009-10-03(土) 09:17:45
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 リ・デザイン に向けての 改善のポイントについて
説明を聞く。

2009-10-05(月) 13:26:11
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 松君の 座布団スツール。
まず、清水先生が 座りごこちを試験してみる。

2009-10-05(月) 13:28:36
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 座布団のサイズを再検討が必要ではないか?
専用の座布団のデザインをするべきだろう。 と、

2009-10-05(月) 13:31:09
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 デザインした本人が、確認。
リ・デザインに向けて、アドバイスを頭に入力。
この試作品は、新幹線で持ち帰りました。

2009-10-06(火) 08:37:09
 【千葉大学・工房見学・デザイン検討】

 オイルフィニッシュ工程見学。

2009-10-06(火) 08:39:37
 【千葉大学・工房見学・デザイン検】

 漆工工程見学。

2009-10-06(火) 09:14:44
 【お客様からの通信】
 岩手県 久慈市の K さんから、お便りが届きました。
「ダイニングテーブルを購入しました。届くのに時間が掛かる と思いましたが、それだけ丁寧に仕上げてくれたのだと、届けられたテーブルを見て思いました。
一枚板だったため、セール中でも他の板より(価格が)高めでしたが、この板にして良かったと思っています。とてもやさしい風合いで、木の生命力を感じます。大事に使います。」
一枚板の片面をオイル仕上げ、もう一方の面を摺り漆仕上げにした
特別の注文でしたから、それは贅沢な品になったわけです。

2009-10-06(火) 09:32:38
 【お客様からの通信】

 横浜市 泉区 の K さんから、お便りをいただきました。
「我が家の家具は、ほとんどが、横浜元町の家具(桜材)ですが、その中にラウンジチェア3つ、ほとんど違和感無く、昔からそこに存在したかのように、リビングに馴染んでします。
これから秋から冬に向かい、座面に何か敷くものがないと、寒々しい感じですが、また、これを選ぶのも大変ですが、楽しみでもあります。ずっと大切に使います。息子にお嫁さんが見つかったら、もうひとつ買い足したいと思っています」
本当に、ほのぼのするような嬉しいお便りでした。
座面も、背もたれも 桐 でできているので、冬の室内では、暖かいですよ!。

2009-10-07(水) 16:35:33
 【純木家具特約店・南青山・ノエン閉店のお知らせ】

 南青山の 有限会社・ノエンは、閉店いたしました。
社長・佐々木 渉 氏の急逝により、閉店のやむなきに至りました。
ノエン ごひいきのお客様方には、大変お世話になりました。
ここに、改めて、お礼を申し上げる次第です。
写真は、店舗です。

2009-10-07(水) 17:01:36
 【南青山・ノエン閉店にあたり、お客様からの声】
 「こんにちは、このたびはノエン佐々木渉さんの急逝のお知らせ、および、今後のメンテナンス対応に関わるご連絡をいただき、ありがとうございます。
まず、佐々木さんの急逝については、驚きを禁じえないというのが正直な気持ちです。私と家内は昨年(2008年)自宅マンションを購入する際にリビングルームに似合う本棚を探しておりましたところ、たまたま南青山にあるノエンを訪れ、御社の手によるシェルフの存在を知り、その素材を活かした手触りや質感が大変気に入り、そして何よりも佐々木さんの親しみやすく飾らない人柄に惹かれ、購入するに至りました。
正直、思ったより高価で、当初考えていた予算からはキビシかったため、何度も夫婦で話し合いましたが、最終的には「どこかで妥協をして、のちのち後悔はしたくない」そしてやはり「本当に気に入ったものを身近に置いておきたい」という結論を得て、ペアのシェルフを選択しましたが、今はその選択に間違いは無かった、と改めて思っております。
新居であるマンションの入居が昨年の12月で、佐々木さんには「なんとか年内に設置して、新年を迎えたい」という私の無理なお願いを聞いていただき、暮れも押し迫った12月29日に、南青山から自らハンドルを握って大阪府吹田市の我が家に納品・設置をしていただいたこと、今でも思い出されます。
御社の発展をお祈りいたしますと共に、佐々木さんのご冥福を謹んでお祈りいたします。

2009-10-07(水) 17:37:53
 【南青山・ノエン閉店にあたり、お客様からの声】
 先日、ノエン 佐々木氏のお知らせをいただきました。

本年6月にダイニングテーブルを神戸へ送っていただきました。
その節はお世話になり、ありがとうございました。

6月に家が完成すると同時に、我が家の中心にどっしりと・暖かく居てくれています。
この家の大黒柱です。
いつもてでさすりながら海を眺めております。
そろそろ佐々木さんに報告がてら本をお持ちしよう、と話し合っていたところでした。エクスナレッジが出した「最高の若手建築家20人」という本に載っています。
佐々木さんの急逝は、ショックでしばらく言葉を発することもできませんでした。
今後のメンテナンスをお引き受けくださるとの事、安心しました。
このテーブルはこれからずっとここで海と一緒に私たちを見守ってくれることでしょう。
佐々木さんや作ってくださった職人さんの思いを大切に、使って行きます。
どうか皆様 お体に気をつけてお過ごしください。

2009-10-07(水) 17:52:33
 【南青山・ノエン閉店にあたり、お客様からの声】
 このたびは、ノエンの佐々木様ご逝去の旨、ご連絡いただきましてありがとうございます。非常に驚きました。
以前、家の者が貴地を訪れたと折、貴社製の家具が気に入り、5年前の引越しの際、ノエンさんを通じ、テーブル、椅子、ベンチ、食器棚等いろいろと購入させていただきました。現在も大事に使っております。
特に食器棚は、寸法やガラスの大きさ等こちらの希望を言って、佐々木さんに設計していただき、思いで深いものがあります。
まだまだ お若いのに と思うとショックであり、また残念です。
慎んでお悔やみ申し上げます。
今後、家具のお手入れ、メンテナンス等、ご相談に乗っていただけますと有り難く、よろしくお願い申し上げます。(東京都武蔵野市 Y 様)

2009-10-07(水) 18:17:15
 【純木家具特約店・ノエン閉店のお知らせ】

 今年6月13日 ノエンの新しい店舗を見ながら 状況を聞こうと、オープン以来初めて訪れた。
佐々木君はお客様と長い電話で、元気そうだし、お客様も結構出入りしている様子。友人を伴っていたので、一言も会話できず、店を出ました。しかし、このときがこの世で彼に会った最後になりました。
7月26日 心筋梗塞により永遠に旅立ちました。36歳という若さで-----。
多くのお客様に ごひいきになっていただきまして、感謝申し上げます。
岩泉の工房から スタッフと共に心からご冥福を祈ります。 合掌

2009-10-09(金) 14:12:17
 【台風18号2009】

 2年ぶりに上陸した台風18号。
全国各地に被害を及ぼしました。
皆様には大きな被害が無かったことをお祈りいたします。
当工房では、8日の仕事を停止し、早く自宅に帰って、家族と一緒に居るように、と、正午で切り上げました。
自宅の食堂で昼食を取り、窓の外で風に揺れる対岸の柳並木を見ながら、しばらくゆっくりと過ごしました。
庭の植物はほとんど揺れることなく、また、対岸の柳並木も、吹きちぎられた枝や葉が飛んでくることも無く、いつもの小型台風以下の感じでした。夕方6時頃から雨も止んだようで、その後は風が、ほどほどに吹いておりましたが、室内では風の音がするでもなく、静かに通り過ぎて行きました。

2009-10-09(金) 14:22:06
 【台風18号2009】

 翌日の清水川です。
昨日、日中の水の濁りも無く、水量も あまり増えずに流れています。
でも、工房に出てみると、海岸の方面から通っているスタッフは、一様に、大変だった と話しています。
一人は、家の後ろの唐松の枝が折れて、家の屋根に落ちかかり、片付けてから出てきた とのこと。
もう一人は、風でかわら屋根が荒されて、午後から早引きして修理をすると言って帰宅しました。
同じ岩泉町でも、内陸部と沿岸部はかなり影響が違いました。

2009-10-14(水) 13:54:35
 【純木家具工房研修記】9月12・13日 千葉大学 中田 雄太
 千葉から電車で1時間、新幹線で3時間、来るまで時間半という遠く離れた土地、岩手県岩泉に工藤さんの純木家具工房は在った。
実際に自分でその距離を乗り物に揺られてみると、講義や審査のときに わざわざ工藤さんに来ていただいた事がどんなに大変なことかと身にしみて思われ、ただただ感謝の念が湧くばかりであった。工房のある そこは緑に囲まれ、脇を澄んだ小川が流れている自然の豊かなところだった。
こういう雰囲気に触れるのはずいぶんと久しぶりのことだ。
工房に着くと迎えてくれたのは 爽やかな笑顔の林太郎さんで、距離を移動してきた私は なんだかホッとした。彼はすぐに工房内へと招きいれてくれた。工房の中は広く、職人さんが作業をしている姿があちらこちらで見られ、さまざまな機械にも圧倒された。この場所で純木家具は生まれるんだなぁと、そんなことを思った。ふと奥に目をやると、そこには私のデザインした椅子らしきものが目に入った(実際には布をかぶっていたのだが)林太郎さんがそっと布を取ってくれて目の前にそれが姿を現した。写真で途中経過は見せてもらっていたものの、やはり実物を目の前にすると迫力がある。普段の学校の課題では、まず実物を見ることは無いが、今、確かに目の前に私のデザインしたそれが居た。感動した、というより心が言葉をなくしてしまったような そんな気分でしばらく眺めていた。この椅子を作ってくださった職人さんと、工藤さんと林太郎さんが、この椅子を作った過程や大変であったところ、工夫していただいたところ、問題のあるところなどいろいろ説明してくださった。実際のところ、問題は山積みだった。うーんとうなっている私に原先生を含め、解決に向かうための案を出し合ったけれども、結局その場で解決できる簡単なことではなかったので、この問題は持ち帰ることにした。本番で使用するムクの板はとても存在感のあるもので、うまくこの木を生かすにはどうしたらいいものか?悩ましいものだ。

2009-10-14(水) 14:42:21
 【純木家具工房研修記】中田 雄太 その2
 夕飯は工藤さんのご自宅でご馳走になった。料理はどれもおいしくて、ついつい食べ過ぎてしまうほどだった。特にひっつみ汁や 胡桃の入った お餅(ひゅうず)のようなものがおいしかった。ご馳走様でした、またこの場で純木家具についていろいろなおはなしもきかせていただいて、とても楽しい宴だった。
翌朝、海へ向かった。そこに打ち寄せる波は透き通った色で、はまの砂利の粒が大きいせいか、きめの細かい泡がたくさん立つような海岸だった。あまりにきれいなので、そこではたっぷりと ぽーっと海を眺めることにした。とても心の落ち着く時間だった。同時に東京湾に面する稲毛の海が汚いことを悲しく思いもしたが、またきれいな海が見たくなったらここにきっと来ようと心を持ち直した。その後、合流した清水先生と共に盛岡名物の冷麺を食べ、岩手県立美術館へと向かった。そういえばゆっくり美術館によることも久しぶりだった。ここの常設展は岩手出身の美術家の作品を展示していたわけだが、その中で高橋忠弥(wordでは正しい漢字が見つかり難い。親しくお付き合いいただいたのに、済みません)という画家の“車の影”という作品がとても心に残るものだった。影がリアルのようでもあり、地面が鏡面や水面のようであり、またぼやーっと光るような様であった。これからこの人の作品について調べてみようと思っている。

2009-10-15(木) 18:00:33
 【岩泉純木家具研修レポート】辻 奈穂子
 工房では一通り案内していただいて、先に送った図面を元に、工房で作られた試作を見せていただきました。
工房では職人の方々が黙々と製作されており「手で物を作っている」というのがとても伝わってきました。その作業の様子、動き方が迷いが無くきれいだなあと感じ、機械や工具もその場所に長い間使われているのが伝わってきて、とても良い空間だな、と思いました。
試作を見ると、背・笠木の脚の微妙な角度のすれや、体にフィットしないところが見つかりました。図面上では気にならなかったのに立体になると気になる、そう思って図面を見直すと確かに少し変だな、と感じました。そういう点を感じ取る目は、日々、こういう作業の繰り返しで養われるのかもしれません。
 私のデザインした子供用の椅子「うさちゃんと座る椅子」は、子供用であることから、価格が高すぎないこと、子供でも運べるように重過ぎないことが条件でした。脚を定番の企画に合わせ、もう少し軽い材に変えることでその条件に近づけるのでは、と教えていただきました。その他に、脚が座板の途中で止まっていたものを座板の上まで通し、楔を打つことで強度を保つということ。
 今回の試作から、ふたつの笠木のアールをなめらかにつなげて、背の当りを良くすることと、小さい方の笠木をもう少し延長することで図面を修正することになりました。
 デザインを考え、図面を起こして実際に作るとなると、今まで考えることの無かった「作り方も考えなくてはならないと知り、普段の大学での課題では、何だか絵に描いた餅のようなものしか作っていなかったんだな、と感じました。
 清水先生のスツールの試作も見せていただいたのですが、工藤さんも仰っていたとおり脚と座板の付き方など、ちゃんと始めから作り方を考えながらデザインされているのが良くわかりました。

2009-10-16(金) 11:19:29
 【純木家具の工房研修に行って】入江 聡美(家族を大切にするイス)
 9月14/15日に、一泊二日で岩手の工房に研修に行ってきました。14日には工房にて自分がデザインしたイスを初めて間近に見ました。最初見たときは自分のデザインしたものが実現されていることにとても感動して、触ったり座ったりしてとても興奮しました。
左の写真は、私のデザインしたイスです。一目見た感じでは、大方自分でこうし様と思ってデザインした形なので満足感に浸ってしまいそうになるのですが、実際に形にされたものをよくよく見ていると、なんかここ目立つな、とか、ここ太過ぎないかな、などいろいろ気になる部分が出てきました。そして実際に座ってみると安定感が無かったり、手すりが邪魔になるときがあったり、座面で実際使わないところがあったり、逆にもう少し幅がほしいところがあったりで、問題が多々生じてきました。オブジェなど、みられるものをデザインするのであれば、ただ形がどう見えるかだけを考えれば良いのかもしれません。しかしイスなど人間が使うものをデザインするときは、人との関係が切っても切り離せない状態にあり、また、“人”というものは十人十色で、さまざまな体格、様様な使い方をされる場合を考えなければならないので人に使用されるものをデザインすることが何て大変なことなのだろうと身に染みて感じました。
 純木家具の社長である工藤さんが「作り手側はどうしても“こうしたら大変だからこうしよう”と考え、楽な方へ楽な方へとデザインを逃げてしまう。だから素材にあまり知識の無い素人がデザインしたものは、作り手では絶対考えつかないような良い物ができる」とおっしゃっていました。私はデザインしたイスのことについて工藤さんとお話していたときは、知識が無くてむちゃくちゃなデザインをしてしまって申し訳ないな、もう少し勉強すべきだった、などと考えていました。しかし、それでは私がデザインしたものとは胸を張って言えなくなってしまいます。デザインしたときの自分の考えをもう一度見つめなおして「いや、ここは是非こうして」ほしいのですと、譲れない部分の主張だけはきちんしなければならないと感じました。
 15日には盛岡にあるショールームにも行ったのですが、綺麗な店内で美しく並んでいる製品を見たとき、あの工房で一つ一つ職人たちの手が加わったものだと思うと何となく不思議な気持ちになりました。おそらく出来上がった製品を見ただけでは頭ではわかったつもりでも現場での苦労を現実のこととして感じることはできないのではないかと思います。私は工房に行って職人たちの手が加えられて出来上がっていく様を直接見たので、その分、製品がより魅力的に思えました。

2009-10-17(土) 09:42:23
 【岩泉純木家具工房研修レポート】松井 晶人(座布団スツール)
 今回の工房研修では、2日間にわたって自分たち学生がデザインしたものを、実際につっていただいた職人の方々と一緒に試作品を見ながら検討した。そして、工房の様子や、職人の方々のすばらしい技術を間近で見学できた。
研修1日目(9月14日)工房で作っていただいた試作品を見ながら、先生や職人の方と改善すべきところなどを検討し話し合った。図面を作る上では、まだ木材を使って実物大の模型を作ったことが無かったため、新たに改良すべき点が多く見つかった。木の重さや手触りを感じることができたし、じっさいにすわることができるため、使い心地を確認することができた。そしてプロの職人の方々に、制作上困難だった点や構造上の不安な点など職人の方が思いつくような指摘をたくさんいただき大変参考になった。
■工房の所長さんに、現在行われている工房の中の作業の一つずつ紹介していただいた。丸太を製材するところから漆やオイルを塗る最後の仕上げの作業まで、家具作りに必要な工程を一通り知ることができ、しかもそれをめのまえでみられたので、職人の技に終始感嘆しながらお話を聞いた。
■自分たちがデザインしたスツールに適した木材や仕上げ方を、工房に在る端材や完成品を見ながら検討した。仕上げ方にはオイルを塗る方法と漆を塗る方法とあるが、混ぜる染料により様様な色が作り出せるので、一番適している仕上げはどれなのか確認した。純木家具直営店へも行くことができたので既に製品として売られている家具も見ることができ、自分たちのそれぞれの理想の仕上げを思い浮かべながら考えることができた。
■今回うかがった家具工房の、木材を保管する場所を見学することができた。貯木場はかなり広かった。かなり昔から保管されている木材を大量に見ることができ、職人の方々や貯木場の管理者の方の木材に関する情熱を感じることができた。
■デザイナーが木の特性を理解しておけばデザインする過程で考慮すべきことも増え、製品として作られるまでスムーズに流れるようになるのだと思う。

2009-10-17(土) 10:10:38
 【岩泉純木家具工房研修に行って】道見 遥奈(ずっといっしょのスツール)
 今まで自分で平面的に図面を引いて考えていたものが実際に立体的な形になっているのを見るのは想像以上に感動を覚えることでした。
通常の授業では提案を行っても最終的に縮小した模型での提出が多く、このように実物大で作品を作ることはめったにありません。そのため今回の授業で本当にすばらしい機会をいただいたと改めて思いました。それと同時に、デザインをする側としての自分の未熟さを感じました。職人の方から実際に作ってみて明らかになった問題点等のご指摘をいただき、まだ木工に関しての知識の乏しい私は、構造上でも制作上でも、いかに新規性があるか、コンセプトに沿ったデザインをしているかを重視してデザインに取り組んできました。しかし、それだけでは商品として成り立つデザインとはいえません。
 一緒に研修した学生と重複するので、見学工程は削除しますが、
一泊二日の研修の中で、実際に行って見なくては判らなかったことが多くありました。今回ご指摘いただいた問題点を踏まえ、より良い作品を仕上げていこうと強く思いました。また、現場で製作をしてくださっている職人さんたちのお話を聞いて、出来上がった形を考えることだけがデザインではないということを改めて感じたので、これを今後の自分に対する姿勢にうまく反映していきたいと思います。

2009-10-19(月) 09:59:58
  『純木生まれの家具デザイン
 岩泉純木家具と千葉大学デザイン学科との産学連携の試み(監修:清水 忠男)』

JDN(Japan Design Net) <NEWS>に掲載になりました。
詳しくは、下記URLにアクセスしてください。

       http://event.japandesign.ne.jp/news/18742091013/

2009-10-22(木) 10:27:00
 【2009木の家具展】

会期:11月10日(火)〜11月16日(月)
時間:11:00〜19:00(最終日14:00終了)
会場:田中八重洲画廊 TEL:03-3271-7026
住所:東京都中央区八重洲1-5-15 田中八重洲ビル1F
アクセス:JR東京駅八重洲北口、東京駅・日本橋駅(東京メトロ)より徒歩約4分。
今年のテーマ:私の居場所
出品者:井崎正治(愛知)、工藤 宏太(岩手)、川口青樹(長野)、野崎健一(東京)、谷進一郎(長野)の5人の家具作家によるグループ展。1982年から毎年この時期に同じギャラリーで続けています。会期中は作家が会場に居りますので、どうぞお立ち寄りください。

2009-10-26(月) 10:35:58
 【小本川の源流 櫃取湿原】
 岩泉を東西に横断する小本川。
小本川は、櫃取湿原湿原を源流とする大川と、早坂高原を減流とする小川(こがわ)が、落合地区で合流し、太平洋へと流れ出る。
この写真は、4月中旬の櫃取湿原湿原である。ここを源流域に発する大川の上流に、大川堰堤(ダム)がある。発電用、農業用水としてのダム湖、岩洞湖へと隋道を通って運ばれる。

2009-10-26(月) 10:56:39
 【大川堰堤】
 この写真は、魚道設置後の写真である。
平成6年12月 当時の工藤知事が、下閉伊地区の住民の提言を聞く“県政懇談会”を開催した その会場 最後列から挙手して「小本川の水を大川堰堤でせき止めて、一滴残らず岩洞湖へと導水しているので下流が“水無し川”になっている。これを解消するため堰堤に魚道を設置して小本川に水の一部を返して欲しい」と、訴えた。知事は「この件は県に持ち帰って検討し、回答する」と答えた。一ヶ月経っても回答が無いので、電話を入れたところ、「公聴広報課を通じて回答します」とのこと、「知事は検討するとは言ったが、回答するとは約束していない」ということだった。「判った、むしろ旗を立てて押しかけなければダメっということだな」と電話を切り、役場と相談して、『小本川水系を守る協議会』を設立したのが平成7年1月のこと。小本川の源流から小本浜漁協まで、流域の部落会長をメンバーに、私が会長として行動することになった。

2009-10-26(月) 11:10:52
 【大川堰堤に魚道設置】
 
岩洞湖で発電をしている岩手県企業局、岩手県土木部、岩手県河川課、農水省東北農政局、建設省岩手工事事務所等々県関連の部局に訴えを繰り返し、とうとう平成15年、立派な魚道が完成した。
企業局の設計図では、堰堤から直線で約150mの魚道になっていたのを、拒否し、途中で折り返しに設計変更をしてもらった。 
海から産卵のため源流まで遡上するサクラマスは、一心不乱に上流に突進する。堰堤から150mも下流に魚道口があっても、気が付かず、堰堤の前で左右に移動するだけで、上流に進むことができずに捕らえられてしまうからだ。

2009-10-30(金) 09:10:08
 【東北電力の2箇所のダムに魚道設置】
 岩手県企業局のダムに魚道を設置する運動と同時平行で、小本川をせき止めている 大川の“猿走り堰堤”と、小川の“下山堰堤”2箇所のダムに魚道を設置するよう、東北電力に要請を続けてきた。
毎年、予告をして交渉に臨むのだが、一行にらちがあかない。「要請はわかるが、何とか現状のままでご了承をいただきたい」の一点張りである。当時の建設省岩手工事事務所の所長の前任は、本庁で“河川のミニマムアクセスを作成する担当官”だった。「すべての河川のダムはその川に住む生物の生息に必要な最低限の水量を流さなければならない」という法律が成立しているという。しかし、その法律成立以前から設置されているダムには規制が及ばないという逃げ道が残されていた。ただし、それ以前は電力会社の水利権は、30年に1回更新だったのを、『10年に1回更新しなければならない』と、改定になっている。急遽、岩手県の河川課に行き「東北電力の水利権更新にあたり、現在の法律に定められている基準を満たしていないダムを何年後に改修するのか、計画書を提出させて、実施措置を強力に促すべきではないか」と迫った。「確かに法律はあるが、既得権があるのも確かであり、県から強制はできない」という。それで、岩手日報論壇に投稿し、既得権にあぐらをかく電力会社の非を攻撃し、併せて河川管理者たる県の指導力発揮を訴えた。

2009-10-30(金) 09:36:31
 【東北電力の2箇所のダムに魚道設置】
 その翌年も電力会社に交渉に行ったが、その本音は「東北地方にある弊社のダムで魚道の無いのが百数十箇所ある。小本川のダムに魚道を設置すると、我も我もと要望が相次ぎ大変なことになる」ということのようだ。そこで、これ以上電力会社と交渉するのは無駄だと判断し、「こんな不道徳な企業に水利権を与えている河川管理者たる県に強力な指導力を発揮してもらわなければらちがあかない」と、「この状態のまま放置している岩手県知事の見解を問う」というタイトルで岩手日報論壇に投稿した。しかし、1週間経っても10日経っても論壇に載らない。結局新聞社も県知事におもねり、私の原稿を握りつぶしたのだ。しかし、世の中は面白い。『県知事が岩泉町の住民と語る会』が開催され、その司会進行役を私にやれ ということになった。「みんなの意見が多く出て私が持論を発する時間は無いと思うので、あとで読んで欲しい」と、岩手日報に投稿した原稿を県知事に手渡した。
それから3ヶ月ほどして、岩泉町役場から電話が入り、「東北電力から使者が来ています」会ってみると「設計図は後日持参しますが、今日は、2箇所の堰堤に魚道を設置しますという約束を伝達に来ました」ということで、後日、設計図を見て、魚道を折り返しに変更させて落着を見た。大川堰堤と同じ年、平成15年度、同時に完成。当時の知事に要望してから足掛け10年間を費やして達成できた。写真は 下山堰堤の魚道。

2009-10-30(金) 09:53:24
 【小本川源流にサクラマスが遡上】

 小本川の 大川、小川をせき止めていたダムに魚道が設置された翌年、さっそく住民からニュースが聞こえてきた。
大川の源流域に住んでいる 西間 薫さんから「櫃取湿原に 鱒が遡上して産卵してるよ!」彼は“小本川水系を守る協議会”の副会長として共に運動を進めてきた友人だ。
また、小川の源流域 見内川にも大きなサクラマスが遡上してきたという嬉しい知らせが相次ぐようになった。
この写真は、櫃取湿原を流れる源流である。