9/19
最近、小川地区や安家地区など、岩泉地区以外の情報がたくさん入ってきます。
もう本当にひどくて、住宅そのものが流されてしまったり、
床上浸水どころか、1階の天井を超えて水に飲まれてしまったり、
未だに停電していたり断水していたりと、目を覆うばかりの状況です。
それを聞くにつけ、工房の建物がしっかり残っている弊社などは、
泣き言を言うわけにはいかないと、気を引き締めるわけです。
それらの地区の写真などは、SNSなどでも流れていると思います。
無傷に見えるところにも爪痕がありまして、
うれいら通り商店街の一画にこんなものが。
おそらく、地下を水が流れ、土などを流してしまい、そこが空洞になり、
アスファルトが落ち込んだものでしょう。
こういったところの補修も含めれば、岩泉町が元通りになるまで、
いったい何年かかるんでしょうか?
さて本日は3連休最終日。
今日も、たくさんの方が、お休みを利用してお手伝いしてくださいました。
お仕事の合間を縫ってのご参加、しかも遠方からの来社に、感謝してもしきれません。
今日来てくださったのは、昨日から継続して来てくださっている、
東京在住のユーザー、野口さん。昨夜は宮古市にお泊まりになり、また岩泉へ。
そして昨日・一昨日と来てくださったNPOの別グループで、
いつもお世話になっている写真家の前川健彦さんを中心とした皆さんです。
今日もメインは床剥がし。
昨日の隣の部屋から、手際よく進めてくださいます。
今日はバール(釘抜きの大きいやつ)を1本追加、多少スピードアップ!
おかげさまで、この一画は、だいたい片付きました。
隣の部屋は、据え置き型の機械があり、フォークリフトなどを入れないと
機械が動かせず、機械がどかないとその下の床が剥がせない状態。
明日以降は、別棟の部屋の床になりますかねえ。
私個人としては、片づけが苦手なんですが、その理由の一つが、
どかしたものを、どこに置けばいいのかわからないこと。
床を剥がすためには、その上にある、こういう棚などを、
どこかにやらなければいけません。
どうも、そういうのがうまくできませんねえ。
その作業をみんなやっていただけて、助かっています(笑)
床剥がしと並行して、細かい作業もお願いしました。
泥にまみれた道具の水洗い。
これはハタガネ。クランプとも言います。
板を接着剤ではぎ合わせるときに、これでがっちりと固定し、接着させます。
1本ずつ丁寧に洗い、泥を落としていただきました。
この後に軽く油を引いておけば、これからも使えるはずです。
一方私は、壁剥がしの作業に突入です。
なにやら、壁の一部が汚いですが、その部分は換気扇でした。
部屋にたまりにたまった水が、そこから流れ出していき、
ゴミなどが引っかかって、こうして残っています。
換気扇の外側も、泥とゴミがこびりついて、汚くなってしまっています。
もちろん、電気製品ですから、この換気扇じたい、使えなくなってしまいました。
しかし、あまりお見せしたくもありませんが、この工房の裏壁。
ベニヤ板を打ち付け、波トタンを張り付けただけ。
安普請もいいとこですねえ。
壁を再築するときには、もうちょっと断熱性のある、いいものを使いたいです。
波トタンを剥がし、ベニヤ板を剥がしますと、構造材は水をたっぷり含み、湿っています。
そしてキノコっぽい臭いが。
いかにも危ない感じ。
このところの、半袖だと肌寒いほどの気温が、多少は幸いしているかもしれません。
暑くじめじめした、湿度の高い日が続いたりしたら、もっと腐っていたかもしれません。
被災から3週間あまり。
それだけ経っても、風が通らないところは、乾く気配がないということです。
まずは濡れた壁や床を取り除き、泥を落とし、風通しを良くしなければ。
昼前には、役場の農林水産課で林業を担当している、盟友の今村篤さん、
岩泉の林業の未来をともに作り出すお手伝いをしていただいている、
古川ちいきの総合研究所代表の古川大輔さんらが、弊社の状況を見に来てくれました。
目の前の仕事がたまってしまい、中期的な見通しが少々不透明な現在、
第三者の視点からアイデアを出していただけるのは、とても助かります!
ちょうどいいタイミングだったので、社長とともに全員そろって、
毎日恒例の、
『元気があれば復興できる。1,2,3,ダー!!!』
皆さん、ありがとうございます!