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工房から川を挟んだB&G海洋センター裏の敷地では、
仮設住宅の建設準備が進んでいます。
ここ数日から本格化し、小さいバックホウがたくさん集まり、
地盤整備を行っている様子。
仮設とはいえ、プレハブをぽんと置けばいい、というわけではありません。
土台を固めて、上下水道の整備もする必要があります。
雪のシーズンを前に、急ピッチで進められています。
先日、製材機が復旧したという投稿をしました。
Facebookでその記事をご覧になった岩手めんこいテレビの記者さんが、
取材に来てくださいました!
このフットワークの軽さ、素晴らしいです。
また、地元メディアの方々のこまめな取材には、いつも元気づけられています。
めんこいテレビさんは、岩手県のものづくり業界と、
フィンランドのデザイン業界とのコラボレーション企画について、
取材を続けてくださっています。
今回の製材機の取材も含めてとりまとめ、来週にも放送されそうです!
先日、盛岡に行った帰りに、木工機械の修理をしていただいている
機械屋さんを訪問してきました。
当初から手がけていただいている自動一面かんな盤。
今はこんな姿。
急いで最低限の修理だけしてもらっても、工房が本稼働してから
不具合が出てしまうとたいへんです。
少々時間をかけても、しっかりと直していただいています。
しかしこの無骨というか、飾り気のない機械屋さんの作業場ですが、
機会の修理に特化された無駄の無さ、がっしりしたクレーンなど、
見れば見るほどワクワクしてきますねえ。
機械いじりの好きな人には興味のわく空間なんじゃないでしょうか。
工房はと言いますと、徐々に外壁の修理が進んできました。
全部、うちの職人さんが手がけてくれています。
もともと、外壁はトタン波板でした。
しかし30年近く経ってサビがたくさん出てきていましたから、
作業は大変ですしお金もかかりますが、リフォームにもなって
ちょうどよかったと言えるかもしれません。
工房の下手(しもて)の方から進めてくれています。
左側の白っぽい壁が、トタン貼りが終わったところ。
中央あたりが、これからトタンを貼る、断熱材がむき出しのところ。
右の方の枠だけのところは、これから断熱材を入れ、トタンを貼るところ。
壁は壊れたりカビが生えたりしてほとんどだめになりましたが、
柱や土台などの構造部はなんとか無事だったのが幸いでした。
8月31日の夜遅く。
雨上がりに、ご近所さんに付き添ってもらい工房の様子を確認に来て、
大規模な被災を知ったのがこの場所でした。
川面は護岸を越えてはいませんでしたが、左側の木の奥にある窓の隙間から、
水が吹き出していました。
この高さから水が出ているということは、それより下の部分は
すべて水没しているということ。
それは、木工機械や材木が極めて大きな被害を受けていることを意味します。
それがたくさんの方々のお力添えで、ここまで直ってきているのを見ると、
胸が熱くなりますね。
さて、3日は盛岡で「いわてDESIGN DAY」が開かれました。
> いわてDESIGN DAY 公式ウェブサイト
実は春の段階で、ブース出展のお誘いもいただいていました。
ですがこんな状況になってしまったため、断念。
しかしこのイベント、たくさんの事業者さんのブース出展に加え、
魅力的なトークショーも行われます。
そのため、丸一日会場に張り付き、トークイベントを中心に
いろいろ見てきました。
当日は文化の日。
各地で様々なイベントが開かれる中、たくさんの来場者が。
早速のトークイベントです。
第1枠「デザイナーがまちを面白くする」
東海林論宣さん(秋田県秋田市 See Visions代表)
梅田浩司さん(奥州市 株式会社JAZZRIZE DISIGN代表)
&
金谷克己さん(盛岡市 株式会社エディションズ代表/岩手デザインデイ実行委員長)
第2枠「デザインがモノづくりのためにできること」
金谷勉さん(大阪府大阪市 有限会社CEMENT PRODUCE DESIGN代表)
第3枠「ものをつくる その先を考える」
服部滋樹さん(大阪府大阪市 graf代表)
(写真撮り忘れました)
第4枠「ローカルメディアが未来をつくる。」
藤本智士さん(兵庫県神戸市 有限会社りす(Re:s)代表)
わかる人にはわかる、そうそうたる顔ぶれです。
共通しているのは、デザインに携わっていることは言うまでもありませんが、
地方や地域を明るくしていらっしゃること。
「地方創生」とか「地域の活性化」というマクロな観点というより、
「地域に魅力的なお店をつくる」「地域の知られざる魅力を再発見する」
「ものづくりの事業所を元気に」
といった、やる気のある人がすぐにでも自発的に始められる、
個々の取り組みが中心であることが魅力です。
古いボロボロの店舗跡をリノベーションしておしゃれなお店にしたら、
同じようなおしゃれなお店が自然に近所に増えてきたとか、
傾いた町工場で魅力的な商品を開発したら、これまでの事業も
上り調子になってきたとか、心強いお話がたくさん聞けました。
「デザイン」と言いますと、例えば家具の形(見た目)のような
即物的なプロダクトデザインのイメージが強いわけですが、
「商品デザイン」や「店舗デザイン」というものの本質は、
「どのような魅力や価値観を世の中に伝えようとするのか」
というような、「モノよりコト」だったりします。
ですから、今回のトークイベントで取り上げられた事例を見て、
同じような雰囲気のお店を作るだけでは、うまくいきません。
重要なのはお店の形や商材ではなく、本質的な「考え方」を
取り入れることですね。
それを踏まえて、うちの今後のものづくりがどのような方向に
進んでいくのか。
いろいろ考えながら、引き続き進めていきたいと思います。