コラボイベント 低座の暮らしxビッグ テーブル ライフ
低座の暮らし×ビッグ テーブル ライフ
■ 会場:ギャラリー純木家具
■ 開催日時:2022年4月2日(土)~4月24日(日) 10:00~18:30
■ 定休日:木曜日
東京・中野にあるクラフトショップ&サロン「モノ・モノ」は、「”消費者”をやめて”愛用者”になろう」と提唱した工業デザイナー、秋岡芳夫氏(以下、親しみと敬意をこめて「秋岡先生」と称します)が1970年に立ち上げたグループが発端です。
1975年になり、当社の創業者である工藤宏太が秋岡先生と出会い、モノ・モノにも顔を出すようになりました。
工藤は秋岡先生から、「使い手に寄り添う家具作り」、具体的にはお客様お一人お一人に合わせたオーダー製作の大切さについて学びました。
そして、秋岡先生が当社のために考案してくださったのが、今でも当社のテーブルの主力であるT型脚。同じような形の脚を使っている一枚板系業者さんが増えましたが、当社が先駆けです。
また、テーブルの高さや椅子の高さをお客様ごとにご相談し、オーダー製作するのも、秋岡先生の「愛用できるモノづくり」を受け継いでいるため。
このたび初めて、岩泉純木家具とモノ・モノのコラボ企画が実現。
秋岡先生がデザインし、モノ・モノで販売している「低座椅子」と、当社のテーブルをコラボ展示・販売するほか、ギャラリートークやワークショップも開催します。
期間中のイベント
予約・お問い合わせはギャラリー純木家具までお願いします。
ギャラリートーク:秋岡芳夫が唱える“一机多用”の暮らし
日時 4 月 3 日(日)10 時 30 分~ 12 時
定員 8 名程度(予約制)
参加費 無料
講師 菅村大全(モノ・モノ主宰)、笠原嘉人(家具デザイナー)
消費社会にいち早く警鐘を鳴らし、生活文化の見直しを説いた工業デザイナー、秋岡芳夫。彼の著作『新和風のすすめ』から住まいや家具に関する言葉を紹介します。また、低座椅子の生まれた背景についても家具の専門家がお話しします。
参加者には右の文庫本をもれなく進呈します。
『めいめいの暮らし、クリエーティブに 新和風のすすめ』
著者:秋岡芳夫
発行元:モノ・モノ
ワークショップ:里山の木でつくる「ミニチュア椅子」
日時 4 月 3 日(日)14 時~ 16 時
定員 4 名(予約制・小学生以上)
参加費 4,400 円(税込)
講師 笠原嘉人(家具デザイナー)
高さ15cmの小さな椅子を木槌と接着剤を使って組み立てます。フレームが完成したら、オイルを塗り、カラーリボンを使って座面を編みます。完成した椅子はお子さんの人形遊びやスマートフォンのスタンドとして使えます。材料は埼玉・三富地区のコナラを使用します。広葉樹や椅子にまつわる話もあり、木の家具の背景を学ぶことができます。講師は家具デザイナーの笠原嘉人さんがつとめます。
主催者から
秋岡芳夫氏のことば
いまのLDKの家具の数、多すぎます。一つでもいいから減らして広々と住みましょう。
まずテーブル。ダイニング用とリビング用とをわけないで一つで兼用しましょう。高さが六十一~六十三センチの大きめのテーブルなら、「一机多用(いっきたよう)」。食事・団らん・お客・一杯・書きもの、すべてが一つで間に合います。
そのテーブルに高さを合わせて、座面高三十八センチ前後で、肘がなくて座のクッションが硬目の椅子を選べば、この椅子も、「一椅多用(いっきたよう)」。リビングにもダイニングにも兼用できます。
この一机多用なテーブルと一椅多用な椅子を組み合わせて使うことで、部屋がぐんと広くなります。一椅多用に使う椅子の座は思いきり広いのがいい。「座布団ぐらいないとゆっくり腰掛けてられないよ」と、十数年大きな椅子でくらして来た経験から、ぼくは椅子を買う相談に来た人に教えています。「バーのカウンターの腰掛けみたいなんじゃあなくて、ご飯も大きな椅子でたべた方がおいしいんだ」と。
岩泉純木家具から
この度、秋岡芳夫氏の系譜を受け継ぐモノ・モノとの展示会、低座の暮らしを語るギャラリートークやミニチュア椅子を作るワークショップを同時開催します。
当社と秋岡先生との交流は、昭和50年頃まで遡ります。創業者・工藤宏太が、製材業から家具作りへ、大きな転換を図った時期でした。そんな時、工藤は秋岡先生と運命の出会いを果たします。「大木をそのままの形でテーブルにし、木の命にまで目を向ける青年がいるんだよ!」。秋岡先生はそう言って目を輝かせたといいます。工藤は幾度も秋岡先生の事務所に足を運び、そこでデザイナーや木工家たちと、酒を酌み交わし、徹夜で木工への思いを語り合い、かけがえのない絆が生まれました。
その想いを受け、秋岡先生が考案くださったのが、高さを変えられるT型のテーブル脚。今でも当社の主力です。当社の家具作りへの想いは大きく二つ。一つは、「大きい木は大きいままに」。一つは、「使い手一人一人に寄り添う心地よさ」。前者は工藤宏太の想い。後者は秋岡先生から教えていただいたこと。半世紀続く二人の思いが込もった木の家具を、ぜひご体感ください。