岩泉純木通信Iwaizumi Jyunboku Times

BLOG|水を祝う、ということ

私たちが家具を作っている岩手県岩泉町は、
世界有数の透明度を誇る地底湖をたたえた日本三大鍾乳洞のひとつ、
龍泉洞で知られます。

その地底湖の水は、
雨が山に降りそそぎ、
木々の葉をつたい、幹をつたい、
根本に流れおち、
落ち葉の間をぬって、
土にしみこみ、
岩の割れ目に入り、
長い長い歳月をかけて、
たっぷりと溜まっていったものです。
もちろん、川を流れる水だって、雨が降っていないときは
同じように土に染み込んだ水が湧き出てきたものです。

その水の流れが飲み水になり、田畑を潤し、魚や動物たち、
そして私たちの命の源になっています。
森の木はその体で雨を受け止め、
その根で土が流れていくのを防ぎ、
豊かな落ち葉で水に栄養を与えます。
私たちはその森の木で家具を作っているわけです。

今年2回目となる夏のイベント、いわいずみのみずいわいは、
岩泉のうつくしくきよらかな水を祝い、楽しむためのお祭り。
8月6日、7日の2日間にわたって開催されました。

いわいずみのみずいわい=岩泉の水祝い。
これ、反対から読んでもいわいずみのみずいわい。回文になっています。
思いついた人は素晴らしいですねえ。

昨年は流しそうめんをやりました。
今年はかき氷。

昔は、真冬になると川の水が厚く凍り、それを切り出して氷室に保管し、
夏に取り出して使っていたそうです。
でも残念ながら今では川が凍らなくなりました。
ですから今回の氷は購入したもの。
ちょっと残念ですが、水はそれこそ天下のまわりものですから、
文字通りそのへんは流してしまうことにしましょう。

このイベントには岩泉純木家具としての参加ではありませんが、
商工会青年部としてお手伝いしてきました。

写真が少なくて残念ですが、
少しでも会場の活気を、
夏の暑さを、
氷の涼しさを、
水のおいしさを、
みんなで楽しむことの幸せを、
お届けできればと思います。

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▲和菓子屋、保険代理店、自動車修理工場、建設屋、酒屋、家具屋がテント設営。

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▲そう、ここは和菓子「栗しぼり」などで有名な中松屋さんの駐車場!

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▲鉄パイプと板とで簡易ステージができてきました。カメラ目線の写真は不採用。

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▲夏の宇霊羅山をバックに、涼し気な氷が保冷車で運ばれてきました。

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▲「横屋手しごとや」さんの前で、地元メンバーの和太鼓でイベントスタート!

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▲総合受付は早くも行列が。ここでプレーンかき氷を無料でもらい、テントなどの各お店で有料のシロップやトッピングをかけてもらって、おいしくいただくのです。

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▲我が商工会青年部ブース。氷で冷えた体を温める、イチオシのホルモン鍋!

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▲普段は林業で腕をふるう、西間健さんによるチェーンソーアートが始まりました。

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▲おなじみ龍泉洞にちなむ、向かい合わせの2体の龍が完成。

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▲中心部が白いのでちょっと見えにくくて残念。やや表面が溶けてタマゴ肌の龍さん。

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▲2日目は龍のかわりに、チェーンソーで作られた巨大かき氷とスプーンが登場。

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▲おまけ。6時間後の龍さんの姿。