9/25
たぶんけっこう久しぶりだと思いますが、
からりと晴れた日が2日ばかり続いています。
日差しは少々暑いものの風は涼しく、空気も乾いていて、
もう秋の雰囲気がありあり。
町のスーパーには、マツタケがたくさん入荷しています!
風もあるので、この機会に、土台や基礎の乾きが進んでほしいものです。
一方、朝夕は山間部を中心に、10度を下回る日が出てきていて、
希望支援物資に、冬用の衣料や毛布が挙がってきています。
なお、支援物資については、事前に町まで問い合わせをお願いしたいとのこと。
詳しくは、下記の中ほどにある、物資の情報項を参照ください。
https://www.facebook.com/Junbokukagu/posts/1117285868353745
さて今日は、初公開となる、崩落しかけている倉庫を、
下から眺めた迫力ある写真からご紹介します!
崖の上のなんちゃら、というか、ブラックジャックの家というか。
弊社の木材置き場は、川沿いにありますが、これくらい高い位置にあります。
そのため、浸水はしなかったものの、濁流で土地そのものが崩され、
倉庫が3棟も流失してしまいました。
そして、残りのうちの2棟も、ご覧の状況にあります。
支えの棒を入れるには危険すぎ、クレーンで吊るには基礎のコンクリ強度が弱く、
大規模な土木工事をするには予算がない。
打つ手がなくて困っていましたが、いつもいつもお世話になっている、
役場の盟友、今村さんが、お友達の建設屋さんを紹介してくださいました。
そのかたも、お忙しい中、花巻市からすぐに駆けつけてくださって、
一緒に現場を視察していただいた次第です。
わかりますでしょうか、この高さ。
しかも、ベタ基礎が大きく割れ、下から中が窺えます。
崩れ落ちた基礎の部分にあった材木は、数枚を残して、濁流に消えてしまいました。
それでも、おかげさまで、残った材木をなんとか救い出せるよう、
方法をご提案いただくことができました!
これまでは、倉庫ごと落としてしまい、それからクレーンなどで板を回収するという、
最後の手段しか残されていませんでした。
それがなんとかなるかもしれません!
今回の被災では、こういった人と人とのつながりから、いろいろなご協力を
いただくことが多く、たくさんの方々から大きな大きな力をいただいています。
ほんとうにありがとうございます。
まだ、詳細部分のご検討をいただいているところなので、
実行に移せたときには、改めて報告いたします。
被災瓦礫は、海に近い小本地区の、広い敷地に集められています。
公的な回収もありますが、うちでは、最近は直接持ち込んでいます。
現場では、可燃、不燃、木材、家具、家電、土砂、危険物など、
ある程度細かく分けて、廃棄することになっています。
それらはどんどん溜まっていくので、重機で山にしてくれています。
これは「家電」の敷地ですが、ほとんど冷蔵庫でしょうか。
これはただのゴミではありません。
これほどたくさんの家が被災し、生活できなくなっているということです。
そして、今日もどんどん増えています。
「可燃物」の敷地。
見上げるばかりのゴミに見えますが、よく見ると、座布団、かご、
おもちゃ、衣装ケース、つぶれたサッカーボールなど、
1か月前までは、生活の中で、毎日使われていたものばかり。
右奥にある山は「畳」です。
畳だけで、ちょっとした体育館など埋まってしまいそうです。
重機を操縦している業者さんが、
「(岩泉町としては)津波の時より酷い」
「まだここには屋根や柱材が来てない、全壊した家の解体が始まったら、
どれだけ増えるのか想像もできない」
とおっしゃっていたのが、とても印象的でした。
町なかの仮置き場にはこんなものが。
寄ってみると「梅酒」の文字が読み取れます。
丹精込めた手製の梅酒が、日常生活とともに、
もしかしたら家そのものとともに、失われてしまいました。
さて、工房です。
次から次に、やらなければならないことが、増えてきます。
床剥がしが一段落しそうなので、並行して、壁も剥がしていきます。
とりあえず、水につかった部分は、できるだけ剥がします。
最低でも、泥がたまっていたところは、表も裏も剥がします。
内壁と外壁の間には、最低でも5センチ以上、多いところでは30センチも泥がたまり、
その下の土台は、1か月近くたった今でも、布ならば絞れるほどに濡れています。
土曜日の午前中には、先日も来てくださった志和造林の志和さんが、
長男さん・次男さんのお二人でお手伝いしてくださいました!
おかげさまで、工房内の床はもう一息のところまできました。
今週中に、壁と床とを終わらせてしまいたいと思います。