10/19
いよいよ10月も終盤にさしかかってきました。
山の方は次第に紅葉も始まっています。
紅葉が始まる時期は、気温が下がる時期。
未だに、200人を超える方々が避難所暮らしをしています。
ただ、公式情報には掲載されない、半壊や一部損壊した自宅の2階などで、
なんとか生活を繋いでいらっしゃる方も、おそらくもっとたくさんいます。
自宅は落ち着きますが、おそらく隙間風対策などは十分ではなく、
厳しい寒さに耐えていかなければなりません。
町などに、早く仮設住宅建設をと呼びかけるのはかんたんですが、
そういった状況は、町でも当然わかっているわけで、
そのための様々な準備をしていると思われますので、
引き続き、外部からのクレーム電話などはお控えください。
さて、いろいろ動きが出てきた今週です。
月曜日に、製材機のモーターが修理を終え、帰ってきました!
National、松下の文字が入った古いモーターです。
きっちり洗浄と乾燥され、集塵機などのモーターとともに戻ってきました。
うちの製材機は、祖父が製材所をしていた時代に購入した、昭和33年製。
シンプルな構造ですから、こうしてモーターが直れば、復旧の見込みが高まります。
このモーターは、製材機の床下に設置されていました。
そのため、泥水に水没してしまったわけです。
モーター回収の前後にその水をかき出してくれたわけですが、なにやら問題が。
すっかりかき出したはずの地下に、水が溜まっています。
しかも、雨などが入ったわけではなく、壁面から染み出しているという疑惑が。
どろどろなので、電動ポンプもうまく動いてくれません。
こうなればと、潜り込んで、バケツに泥水を集め、上から紐でバケツを引き上げ、
一輪車に泥水をあけ、捨てに行く、という方法になりました。
地下溝、けっこう長く水が溜まっていた上に、泥と、製材機の木くずと、
機械油とで、かなりすごい臭いになっています。
ひとことで言うと、ドブの臭い。
なんとかきれいにかき出し、水洗いしました。
確かに、コンクリートの亀裂から水が湧き出しています。
これをシール止めし、コンクリートでふさいでくれました。
その後、商工会を通じてお世話になっている、中小企業診断士さんと打ち合わせ。
今年の下半期で、いろいろな取り組みや改善をしていく予定でしたが、
こんな状況になってしまい、進められずにいます。
それでも、こういうときだからこそいただける助言がたくさんあり、
意義深い1時間でした。
後日しっかりと見直しておきたいと思います。
お帰りになって間もなく、私はバスに乗車。
岩泉町民バスで岩泉小本駅まで、そこから三陸鉄道に乗り換えます。
旅のお供は、岩泉の北に隣接する、田野畑村のアイスクリーム。
三陸鉄道は今では車内精算のワンマン運転ですが、
岩泉小本駅では、営業時間に限り、窓口で切符が替えます。
これ、国鉄切符などより小さいんですが、硬券です!
宮古駅では自動券売機がありますが、軟券です。
岩泉小本駅から乗車の際は、ぜひ1階の窓口で乗車券をお求めください。
下車時にお願いすれば、回収せずにスタンプを押してくれて、
持ち帰ることができるようです。
三陸鉄道の一般車両は、昔からあるものと、震災後にクウェートからの援助で新造した
新しいものがあります。
今では新造車のほうが多いと思いますが、今回は旧車の36-200型。
しかも単線なので、小本駅で交換を行います。
右が久慈行きの下り線、一般色(一部国体ラッピングあり)。
左が今回乗った、宮古行きのラッピング車両。
旧車はエンジン音が大きく、いかにも気動車らしくて好きです。
宮古駅でさらに岩手県北バスに乗り換えて、山田町の道の駅やまだへ。
宮古から山田を経由して釜石までは、JR東日本の山田線が通っています。
しかし、震災の津波で壊滅的な打撃を受けたため、橋などの復旧工事をしており、
現在は代替バスが運行しています。
もともと赤字路線でもあり、JRが存続に難色を示し、
最終的には三陸鉄道に移管することになりました。
これにより、久慈から宮古までの北リアス線と、釜石から大船渡までの南リアス線が、
三陸鉄道として一つにつながることになります。
ただ、経営の大変さも三陸鉄道に引き継がれることになり、
その力と、沿線の協力が試されることになります。
なお、山田線は、宮古-盛岡間で崖崩れのため、
台風10号前から一部区間を運休しています。
ローカル線はこうしたたくさんの課題を抱えながら、住民の生活を守るべく、
走り続けています。
道の駅やまだでは、待望の中古トラックの引き渡しをしていただきました!
人づてに紹介していただいた、大船渡のバイク屋さん、オートランドリッキーさん
というところです。
バイク屋さんで中古トラックというのもちょっと不思議ですが、
特に商用車は在庫を抱えず、業者間のネット取引でよいものを見つけ、
提供するのが一般的とのこと。
また、素人相手にはいくらでもごまかしがきく世界。
「中古車選びは業者選び」と言われるように、
信頼できる業者さんに巡り合うことが大切です。
今回は予算と、4WDなどの必要仕様をお伝えするところからでしたが、
なかなか良いものがなく、いろいろと検討いただいて、
やっと本車にたどり着いた次第です。
中古車は外観だけでなく、エンジンの状態、荷台の状態、足回りの錆など、
不安要素がたくさんあります。
見た目と値段で買ってしまうと、あとから不具合が頻発することも多いです。
状態が良く、無理な使われ方をしておらず、まだまだ走ってくれるトラックを
探し出していただいて、ほんとうに助かりました。
日産アトラスは、先だって廃車になったトヨエースを購入する前に、
20年以上所有していた車種。
もっとも、昭和時代のものでしたから、ハンドルシフト、丸目4灯でしたが、
これはそれより後の型。
現行のアトラスのデザインは好きではないのですが、これはいいですねえ。
近所の大工さんとおそろい(色違い)です(笑)。
年式は古いのですが、走行距離がわずか3万キロ。
ゴムパッキンや樹脂部分の劣化も少なく、エンジンも快調。
さっそく翌日から、大活躍してくれています。
工房内では、職人さんによる建物の修復が順調に進んでいます。
元大工さんだったので、柱の加工などはお手のもの。
かっこいいです。
奥には、これも人づてに紹介していただいた、盛岡の鉄工屋さんに注文していた、
梁用の鉄骨。
これで補強し、柱を減らし、広く丈夫な作業場にします!
午後はお客様がいらっしゃいました。
材木置場の崩落しかけた倉庫からの、一枚板救出大作戦。
>初日
>2日目
>3日目
>最終日
担当していただいた、花巻市石鳥谷の高田工業さんの佐々木社長と、
岩手県建設業協会の村上さん。
そして特別ゲスト、漫画家のそのだつくしさん!
県民にとって最もおなじみなのは、岩手日報さんで好評連載中の、
イワさんとニッポちゃんでしょう!
私も毎朝、新聞を開くとまずこれから読みます(笑)。
他にも、ずったり岩手など、岩手を「ずったりと」満喫する漫画を書いていらっしゃいます。
まずは材木置き場で、高田工業さんのご尽力で助け出していただいた材木をチェック。
こうしてみますと、よくこれほどの大きさ、量のものを、
人力を中心に運び出してくださったものだと、驚きを禁じえません。
その後は工房へ。
体調を崩していらっしゃいましたが、最後まで目を輝かせながらご覧くださいました。
実はこのお三方、同い年だそうです。
しかも、車で岩泉にいらっしゃる間にそれが判明、さらに意気投合なさったんだとか。
高田工業さん、岩手県建設業協会さん、そのだつくしさん。
ここから何が生まれるのでしょうか?
ワクワクしながら待ちたいと思います!